プラスになるためには
2014年12月12日(金曜日)
初めての方向けの外為取引の教科書では、「マイナスになった時はナンピンで、ポジションの買い付け価格を下げる」などと記述されていると思いますが、現実的にはそこには相当の罠があると思います。
まずはじめに、ナンピンの仕組みについて簡単に記述しておきます。
仮に100円で1ドルを買ったとします。
$(ドル)買いなので、円安に推移するほど黒字を得られますが、運悪く95円までドル安に振れてしまったとします。
このままの場合ポジションを維持し続けたら、プラスになるためには、円高になった分、円安に動く必要があります。
誰でも、マイナスは早めに0にしたいと思います。
それを解決するため最初に取引したのと同じ額の$(ドル)を、取引します。
そうしたら、全体の買い付け価格は97円50銭まで低くすることができる。
言い換えると、半分の幅でドル高に推移すれば赤字を取り戻す事が出来ます。
こういったことがナンピン買いの仕組みです。
このような、ナンピン買いのロジックを知ると、「まちがいない」と思ったりするが、マーケットはそう容易には上手くはいきません。
最初から、1ドル95円より下がらないとは、誰もわからないのである。
外国為替市場がかなり強い円高ドル安の流れであれば95円では下げ止まらずに、さらにドル安にいく可能性は高いです。
ひとつの例として、97円50銭でナンピン買いをした時に1ドル=95円まで円高ドル安が速んだら、ナンピンした分についても、赤字が生まれます。
その状況では、一番初めに持ったポジションと全部で、二重の為替差損を被ります。
この通り、ナンピンは難しいです。
それなら、マーケットが己の脚本とは反対の方向にみるみる進んでしまった場合、どの術で危険の確率を避ければいいのでしょうか。
この場合取れる手段は2つしかありません。
まずひとつはあきらめて、ポジションを閉じる事です。
別の方法としてはその時に、自分か所持しているポジションを減らす事で、もう一度マーケットが回復するのをじっと待つことだ。
ちょっと控えめな術だと感じる方もいます。
だが、自分が所有している買いポジションに差損が生まれた場合一番正しい手法はこの2つ以外にはないです。
なるほど、机上ではナンピンをしてみる考え方もありえます。
けれどもナンピン買いはあなた自身が損をしているのにポジションを小さくするどころか、買いポジションを重ねていく方法です。
これでは、危機を削減することなど、どうやってもやりようがないと考えたほうがいいです。
ナンピン買いを続ければその内マイナスがプラスになるかもしれません。
けれども、それ以前に資金は無くなってしまいます。
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